ラスト武道館公演で見るBerryz工房が持つ2つの魅力
3/3、Berryz工房が活動休止前のラストライブを行いました。ハロプロのコンサートって敢えて100点を出さないようにしているんだと僕は理解してます。もうちょっとここがこうなら…みたいなとこを出して100%満足させない、だから次もついつい100点を期待して通ってしまう。みたいなサイクルになんとなく気づいていました。
ただ、次がないこの武道館では100点を出していいわけです。Berryz工房のメンバーやスタッフはそれを知ってか知らずかは分りませんが、もうこれ以上は無いというほどの完璧なものを魅せてくれました。なんかこれを見る為にBerryz工房のヲタクをやってたようなそんな気持ちになるそんなライブだったんですよね。目的が達成できた、そんな充実感が終演後漂っていました。
まあこのライブ自体の素晴らしさは他の方や音楽関連のメディアさんが多く述べているので割愛するとして、僕が感じるBerryz工房の魅力は次の2つだったりするのです。
I'm so cool!が代表するカップリング曲という魅力
現在C/W曲を積極的に利用できているグループってどれくらいあるんでしょうか。ハロプロではどんどんこの文化は廃れていってしまい、その魅力を理解し使っているのはBerryz工房だけだと思いますよ。
カップリング曲は世間一般に、つまり音楽番組で歌ったりMVを作って露出したりするものではないので、振付が単調です。もっと言うとメロディもアレンジも単調なものが多いと思います。
さてここで一つ重要な問いです。僕らは斬新で複雑なものを求めてるのでしょうか。世間にPRするには他のアイドルがやっていない斬新で複雑なものがあったほうがいいでしょう。でも僕らにそれが必要ですかね。僕の答えはNOなんですよ。やっぱりキャッチ―でノリやすくて振付が単純だからメンバーが自由に動けて、こっちも真似しやすくて、そんな曲が楽しいに決まってるんですよ。 だからそれが実現されていたカップリング曲はハロプロのライブにおいて重要な役割を担っていたわけです。
I'm so cool!を筆頭に、勇気を下さい!、世界で一番大切な人、素肌ピチピチ、マジ グッドチャンス サマー、秘密のウ・タ・ヒ・メなどカップリング曲を最後まで大切に歌い続けたBerryz工房は偉大だと思うんです。
今はマーケティングの側面から両A面でカップリングなしのパターンが適用され始めて、新曲すべてが悪い意味で豪華なケバケバしい振付とアレンジになってしまってそれがセットリストを圧迫するという事態が発生しています。もう一度斬新なシングル+素直なカップリングというリリースに戻ってくれることを切に願ってます。
つんく♂が描く自信に溢れた清潔感のある女の子
酷い時も多いつんく♂氏の歌詞ですが、すごく良いものを書いてくれる時があるんですよね。それが「自信に溢れた清潔感のある女の子」なんです。
「素敵でしょう? 私たちの選択/ロマンスを語って」
「笑顔は私の宝物だから 大好きに大好きになって欲しいの/一丁目ロック!」
「私 やっぱ幸せだ/ちょっとさみしいな」
「止まらぬ 青春に規定は無しさ さあ誰よりも どでかく/友情 純情 oh 青春」
なんのためらいもなく自分たちの選択が、笑顔が素敵だと言ってしまえる強さ、幸せだと誰よりでかい夢を描いていると言い切る器のでかい女の子。こういったものがハロプロの描いていくべき世界観でありつんく♂氏だからできる世界観なんですよ。
ハロプロは守られ過ぎているというのはよくある意見ですが、こういった歌詞が嫌味なく聞こえるためには清潔感が必要なんだと思います。ハロプロは踏み台だ、お前らもっと客連れてこいよみたいなガツガツ感があるグループがこの歌詞を綴ったところで何の意味もないと、僕は思います。Berryz工房は頑張っているところを見せても意味がないことを知っているグループでした。そこからくる清潔感や安心感が曲の歌詞をより一層引き立ててたんですね。
清水佐紀が最後に放った「私たちの姿、目に焼き付けていってください」という言葉。今までやってきたことや今のステージ、Berryz工房という存在に対しての自信が溢れてました。この言葉を聞いた時、ああ、つんくの描く僕の大好きな女の子ってBerryz工房のメンバーそのものだったんだなと気づいたんです。この時の感動、衝撃は一生忘れないです。
Berryz工房の楽しさは色々と語られ分析されますが、「やっぱBerryz工房って最高だな。」毎回思うこれを最後にも思えたこと、それだけで十分なのかもしれないですけどね。
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